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服部天神宮 加藤大志さん 

たくみ

みなさんお久しぶりです!インターン生のたくみです!この度なんと、神主の加藤大志(かとうたいし)さんに、神社仏閣オンラインのCSO(Chief Shrine Officer)に就任いただきました!加藤さんには、以前からYouTubeや『心-cocoro-』に沢山ご出演いただいており、神社仏閣オンラインの「神社」部門を支える強力なサポーターとして、この度お招きさせていただきました。

加藤さんは神社仏閣オンライン以外でも、宗教間を超えた活動を沢山されてきました。そこにかける想いや加藤さんの人柄を知るべく、インタビューを行いました!この場を借りて、その模様をお届けします!どうぞお楽しみください!!

えいしょうとの出会い

たくみ

まずは、えいしょうとの出会いについて教えて下さい!

加藤さん

元々は『To Kyoto』などの活動をされている中島さんという方が、私の神道に関するセミナーを聞いて下さり、同じように日本文化を広める活動をされている河村さんを紹介していただきました。

たくみ

同じ志を持つ者同士、結ばれたのですね!えいしょうから見た加藤さんの第一印象はいかがでしたか?

えいしょう

加藤さんの第一印象は、失礼ながら申し上げますととても波長の合う方だなと思っておりました。神社への熱い想い、そしてビジョンとロジックの部分、「私自身も同じ想いです!」というお話がとても多く、こんな神主さんと出会えるなんて本当に有難いご縁だなと思っていました。

留学で掴んだ〝Shinto Moments〟

たくみ

他宗教である仏教のお坊さんと一緒に活動される上で、抵抗はなかったですか?

加藤さん

抵抗は全くなかったですね。実は、以前から私は神道に限らず宗教を超えた繋がりを大切にし、活動してきたのです。そういった想いが伝わったのか、2年前にドイツで行われた『世界宗教者平和会議』にも最年少で参加させていただくことができました。

↑世界宗教者平和会議
たくみ

最年少で世界の宗教者の会議、、すごいですね、、、


加藤さん

あと、私自身すごく仏教にご縁を感じているところがあります。ロンドンに留学して仏教を勉強していたのですが、そのときの先生が仏教を専攻されていて、さらに自分の周りもお坊さんばかりだったのですよ。そういった仏教に精通した方々に囲まれていたので、私自身も仏教にすごく親しみを覚えていたし、むしろお坊さんの友達のほうが多いんじゃないかってくらいで(笑)だから、こうしてまたお坊さんと何か活動をするということは、私にとってはとても自然でした。

たくみ

えっ、ロンドンで仏教を学ばれていたんですか!?留学を決意されたのは、どのようなきっかけからですか?

加藤さん

神道には「こう学べばいい!」みたいなものがないんですよ。私も神職の資格を取って、神道を学んでいたのですが、最初の1年は全然分からなくて。そんな中、外国人の方に「神社の御神木と普通の公園の木は何が違うの?」って聞かれたのです。そのとき、私はそんなことを今まで考えたことがなくて、答えられなかったんですよ。そこで気づいたのが、私たちは御神木に備わっているパワーを感性で共有していて、だからこそ本当の魅力に気づいていないし、言語化ができていない。だから、英語で話さないといけない環境に身を置くことで、普遍的な言葉で語る力が身に付くと考え、留学を決意しました。

たくみ

確かに神社の木が公園の木とどこが違うのか説明できる人は少なそうですね、、神道ではなく仏教を学ばれたのは何か理由があるのですか?

加藤さん

実は、神道は英語の文献が限られているんですよ。だから神道を深く学ぶ上では、仏教の教義経典が必要になってくるのです。あと、お坊さんの言葉の力に惹かれていったということもあります。神主は「言挙げせず」といって、話さないことを美徳と考える方もおられるのですが、むしろその結果トレーニングされていない部分があると私は思っていて。そういう意味で言語化が達者なお坊さんは魅力的でしたね。

たくみ

「言挙げせず」という概念は初めて知りました。思いも寄らない仏教と神道の差異ですね。

加藤さん

逆に言えば、感覚的に分かるところが神道のいいところなんですけれども、言語化されないからこそ廃れていっている部分もあると思っているので、僕は「言挙げする」神主になりたいと思っています。それこそ私がやっている神社仏閣向けクラウドサービスも「kotoage」っていうサービスなんで。

↑kotoageについて詳しくはコチラ!
たくみ

実際、イギリスに留学されて得たものは大きかったですか?

加藤さん

めちゃくちゃ大きかったですね。その1つが『Shinto Moments』という英語書籍を去年出版させていただいたことです。この本の趣旨は、〝Shinto Moments〟つまり神道的瞬間は、国籍や価値観を超えて感じられるということです。

たくみ

〝Shinto Moments〟分かるような分からないような、、

加藤さん

例えば自分がアメリカの海にいたとして、そこでそよ風を感じたとき、自分自身が自然の力で生かされているような感覚を覚えたならば、それはまさに〝Shinto Moments〟です。この発想って、日本にいたら絶対に得られなかったと思います。日本ではどうしても神社の御社殿とかに目がいってしまいがちなので、元々は自然に対して祈りを捧げていたという神道の神髄を、もう一度現代に伝える良い方法を見つけることができました。

たくみ

なるほど!自然の力で生かされている感覚、私も海を見たときには感じます。その他、留学を通して気づかれたことはありますか?

加藤さん

今の若者は、日本文化に興味がないのではなくて、知らないだけだということです。スイスで『ジャパニマンガナイト』というイベントに呼ばれて、コスプレをした人たちの前でお祓いをしたんですよ。そうしたら面白くて、色々なコスプレをした人たちがみんな静寂で、集中して聞いてくれたんですよ。そこで思ったのは、知らないだけなんだなって。神社のことも神道のことも、知る機会がないだけで、話せば興味を持ってもらえる。なので私は、あえて話す活動をしています。ド直球の『神道とは』とか『神社とは』といった話をしているのは、そういった理由がありますね。

現代の〝神仏習合〟

たくみ

神社仏閣オンラインのここに賛同されたという点があれば教えていただきたいです。

加藤さん

神社とお寺の繋がりを大切にされている点です。歴史的に見て、神社とお寺は共存していた部分もあり、それが自然体であると私は考えています。私自身も神職でありながら、仏教の学びを用いて仏教的な話をすることもありますし、そこにはっきりとした区分けを持つ必要性はないと思っています。むしろ手を取り合うことによって、それぞれの魅力が伝わっていくし、お互いが学びになっていくし、大きく言うと平和につながっていくと考えています。そんな中で、えいしょうさんが先陣を切ってそういった活動をされていて、それも〝神社仏閣〟オンラインという名前で、これには反応せざるを得ないという(笑)

たくみ

確かに、お寺オンラインではないですもんね(笑)

加藤さん

あと、自分がこういった活動をすることは、何かに導かれている気がするんですよ。ロンドンに行ったときにすごく思ったんですよ、なんで自分の周りはこんなにお坊さんが居るんだろう、なんで仏教を学ぶことになったんだろうって。そのときから、こういった活動をやっていくことを導かれている気がしたし、間違いなくご縁があると思っています。だから、こうして『神社仏閣オンライン』に加わることも、僕的には結構自然なんですよね。お坊さんと神職で手を取り合って、今の時代に伝えられること、今の時代の神仏習合を示していきたいと思います。

たくみ

いつか将来、神仏習合の歴史が語られるとき、『神社仏閣オンライン』の名前が上がるといいですね(笑)

加藤さん

いや、そうなりましょう!「なったらいい」じゃなくてそうしましょう!世界に影響を与えないとだめなので。でも、必ず実現できると思います!

たくみ

実際に世界を見てこられた加藤さんの言葉は、説得力が違いますね。自信に繋がっている根拠はどういったことですか?

加藤さん

やり方を工夫すれば伝わると考えているからです。『世界宗教者平和会議』に参加したときも、神仏習合の話をすると凄く興味を持ってもらえました。他国では中々考えられない文化だし、それがまだ世界に伝わっていない。なぜかというと、日本人自身が神社とお寺の違いをよく分かっていないからです。だからそういう、まだ知られていない日本文化の魅力を、えいしょうさんと一緒に発信できればと思います。元から日本文化に興味がある人だけではなくて、一般の人が、「そうなんだ!」って、他の人に伝えたくなる感じで。さらに日常の習慣まで落とし込めると理想的です。でも多分できると思うんですよね、やり方次第で。入口を少し広げて、伝わる形で参加してもらうと、できると思います。やり方を現代版でやることが大切です。

たくみ

まさに神社仏閣オンラインが掲げている〝現代のやり方で伝えていく〟というところですね!最後に、神社仏閣オンラインCSOとしての目標を教えてください!

加藤さん

日本の皆さんにとって、神社とお寺が生活習慣の中にある未来を築きたいと思います。コアに興味がある人にだけ伝えるというのは、凄くもったいない気がします。そうじゃなくて、一般の皆さんのところに落とし込めるようになりたいです。そこに価値があると思っています。

たくみ

本日はありがとうございました!

加藤さん

ありがとうございました!

インタビューを終えて

たくみ

加藤さんの人柄や熱い想い、お分かりいただけましたでしょうか。インタビューを通して、本当に神社仏閣オンラインと同じ想いで活動されていたことが分かり、改めて素晴らしいご縁をいただいたなと感じました。

加藤さんのすごいところは、ただ熱い志を持たれているだけではなく、揺るがない自信とその確固たる根拠があることです。ロンドンでの留学をはじめ、宗教・国境を越えた活動を沢山されてきた加藤さんの言葉は、説得力が違います。そんな加藤さんをメンバーに迎えることができ、神社仏閣オンラインは大きく前進できる予感がします。加藤さん、本当にありがとうございました!そして、これからもよろしくお願いします!!