記事作成:2025年1月29日(水)
目次
神社別
七夕について
最初は、そもそも七夕とは何か?についてです!
まず、七夕伝説のはじまりは、伝承と行事が混ざりあって始まったと云われています。
このお話しとは、中国の伝説である織女(しょくじょ)・牽牛(けんぎゅう)の二つの星が天の川を渡って1年に1度の逢瀬を楽しむというものです。
そして行事とは、古代中国での宮廷行事であった7月7日の夜に織女星(ベガ)をながめ祭壇に針などを供えて技芸の上達を願う「乞巧奠」(きっこうてん)です。
そして日本へ
やがて、この文化が日本に持ち込まれ、織女(しょくじょ)は織姫、牽牛(けんぎゅう)は彦星とされたそうです。
そんな七夕ですが、日本には七夕伝説が伝わる場所が二か所存在します。
続いて、その二つの土地に鎮座する神社をご紹介します!
七夕伝説発祥の地 その1 大阪府交野市・枚方市
機物神社
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御祭神 | 天棚機比売大神(あまのたなばたひめおおかみ) 栲機千々比売命大神(たくはたちちひめおおかみ) 地代主大神(とこしろぬしおおかみ) 八重事代主大神(やえことしろぬしおおかみ) |
ご利益 | 恋愛成就・子宝・安産・芸事上達・スポーツ上達 |
住所 | 〒576-0051 大阪府交野市倉治1丁目1−7 |
アクセス | JR学研都市線「津田」駅下車 京阪バス「倉治」停留所下車 |
一つ目は、大阪府交野市に鎮座する機物神社。
この神社の名前の由来は諸説ありますが、5~6世紀頃この地は古来より大陸から養蚕や機織りの技術を持った渡来系秦氏が住んでいた場所だったようです。
そして、その者達を祀ったことから秦氏の「秦」の字を取り、「ハタモノ神社」となったそうです。
その後、平安時代になると貴族たちがこの地にある川を七夕伝説の「天の川」として楽しむようになります。そして、この辺一帯を七夕伝説の地としたことからこの神社も「機物神社」となりました。
ご祭神について
この神社の御祭神である天棚機比売大神(あまのたなばたひめおおかみ)は機織りの神とされています。
ただ一方で、七夕伝説の織姫ともされています。
そのため、ここの神社の御利益には恋愛成就・子宝・安産など恋愛や子どもに関するものが並んでおります。
また、七夕伝説になぞられて織姫と彦星の絵馬や、星のキーホルダーのようなキラキラした星守りなども神社でお買い求めいただけます!
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7月6日・7日には七夕祭りも開催されます。
機物神社の七夕祭りは全国でも有名で毎年多くの参拝者でいっぱいです!
境内に置かれた笹の葉に無数の短冊が願い事と共に飾られ、その景色は圧巻です!
是非訪れてみてはいかがでしょう。
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《公式ホームページはこちら》
星田妙見宮
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御祭神 | 天之御中主大神(アメノミナカヌシノオオカミ) 高皇産霊大神(タカミスビノオオカミ) 神皇産霊大神(カミムスビノオオカミ) 仏教では北辰妙見大菩薩 道教・陰陽道では太上神仙鎮宅霊符神 |
ご利益 | 縁結び 学業成就 安産 |
住所 | 〒576-0016 大阪府交野市星田9丁目60−1 |
アクセス | JR学研都市線「星田駅」から20分 |
まずは、歴史から。平安時代に弘法大師が交野へ修行に来られた際、天上より七曜の星(北斗七星)が降り、3ヶ所に分かれて地上に落ちました。
現在もこの伝説は残っており、星が地上に落ちた場所の一つが星田妙見宮の御神体とのことです。
そんな星と縁があるこの宮は古くから伝統的な七夕祭祀が行われていました。星田妙見宮の御神体は天上から落ちた岩ですが、この岩石は「織女石」(たなばたせき)と呼ばれています。
和歌にも詠まれる
この地域は先ほどご紹介した機物神社でも説明したように七夕伝説の地とされております。
そのため和歌の名人で知られる在原業平がこの地で七夕に関することを詠んだ歌が残されていたり、平安貴族たちがこの地で七夕伝説を楽しんだ様子が和歌から伺えます。
以上のようなことから七夕は妙見宮の信仰においてとても深いゆかりがあります。
七夕祭りも開催
そんな七夕と縁の深い星田妙見宮では毎年七夕祭りが行われています。
当日には出店が並び、七夕特別祈禱も行われるようです。(こちらは事前申し込みが必要な場合があります。)
また、星の俳句コンテストや雅楽奉納など楽しいイベントも盛りだくさんです!
さらに、七夕限定御朱印が何種類も販売されるようです!詳しくは公式ホームページ「七夕祭のご案内」をご確認ください!
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《公式ホームページはこちら》
天田神社
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御祭神 | 住吉大神四柱 |
ご利益 | 五穀豊穣 |
住所 | 大阪府交野市私市1-30-11 |
アクセス | 京阪電車 交野線 河内森駅 徒歩4分 |
実は、天田神社はもともと「甘田」と書いたようです。それが平安時代になり、貴族たちが交野に訪れると七夕伝説になぞられて「天田」と書くようになりました
同時に近くを流れている「甘の川」も「天の川」とされました。これが交野市における七夕伝説の天の川です。
この天田神社は諸説ありますが、彦星の神社とされています。
先ほど紹介した星田妙見宮の織女石が織姫であり、天田神社が彦星になるようです。
実際にこの二社の間には「天の川」が流れており、しかも天の川を挟んで等距離に位置してます!
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天の川をはさんで等距離に織姫と彦星が住んでいるなんてとてもロマンチックですよね!
ぜひ交野市・枚方市を訪れた際には二社とも行ってみてはいかがでしょうか!
《大坂神社庁ホームページはこちら》
七夕伝説発祥の地 その2 福岡県 大島
七夕神社
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御祭神 | 織女神 媛社神 |
ご利益 | 売繁盛 開運 縁結び |
住所 | 〒838-0127 福岡県小郡市大崎1番地 |
アクセス | 西鉄大牟田線「小郡駅」より徒歩25分 |
福岡県に位置する七夕神社。こちらの神社の正式名称は媛社神社(ひめこそ)といいます。
その歴史は1300年前までさかのぼります。日本でも有数の個社です。
その昔この地では織物が盛んでした。
そのことから「棚機津女(たなばたつめ)」という織物の女神を信仰しており、この信仰と中国より伝わった七夕物語が混然して、棚機(七夕)神社として親しまれるようになったと言われています。
七夕夏祭りを開催
また、この神社でも「七夕夏祭り」が毎年行われています。
しかし、七夕神社は他の神社の七夕祭とは違い、8月6日~7日にかけて行われます。
これは、現在の七夕は新暦になぞられて行われることが一般的ですが、こちらは旧暦に合わせて月遅れの七夕として行っているようです。
梅雨も明けた8月でしたら天の川も綺麗に見えそうですね!七夕夏祭りになると境内には全国から送られてきた短冊でいっぱいになるようです。
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また、この神社は「恋人の聖地」でもあります。
平成25年にプロポーズにふさわしいロマンティックなスポットとして「恋人の聖地プロジェクト」に選定されました。
七夕伝説が伝わる場所ですので、この場所でプロポーズなんてとてもロマンティックですね!
《小郡市観光協会ホームページはこちら》
宗像大社 中津宮
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御祭神 | 湍津姫神 たぎつひめのかみ |
ご利益 | 芸能向上・商売繁盛・美のご利益 |
住所 | 〒811-3701 福岡県宗像市大島1811 |
アクセス | 神湊から船で25分(大島港/徒歩/5分) |
最後に取り上げるのは宗像三女神を祀る世界遺産宗像大社の中津宮です。中津宮は福岡県で一番大きな島である大島に鎮座しています。御嶽山山頂の御嶽山祭祀遺跡を起源として、麓の海に面した高台に本殿が造営されています。
そんな中津宮ですが、ここには古くから七夕伝説が残されています。
境内には「天の川」という川が流れており、天上の天の川になぞらえたこの川をはさんで、牽牛社(彦星)・織女社(織姫)があります。
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左 牽牛社(彦星) / 右 織女社(織姫)
中津宮で最も盛大に行われる神事が七夕祭です。
こちらも新暦ではなく、旧暦の7月7日に近い8月7日に行われます。
鎌倉時代までは祭りの前に牽牛社・織女社に参籠し、川の水を入れたタライに映った姿で男女の縁を定める風習もあったようです。
竹灯篭や、青笹に短冊や七夕飾りをつけ、美しく境内を飾り、短冊の願いが届くように祈る。そんな七夕祭がここでは行われているようです。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか!
《公式ホームページはこちら》
まとめ
いかがでしょうか?七夕と関係の深い神社は全国でたくさんあります。
しかし、そのひとつひとつにも歴史があります。
今回は交野市・枚方市と福岡に絞ってまとめてみました。
「七夕」一つで絞っても絞り切れない魅力がありますね。記事中でも取り上げたよう七夕祭を新暦で行うところもあれば旧暦で行うところもあります。
一年に二度七夕が楽しめるみたいでいいですね♪
ぜひ皆さんも今年は七夕にゆかりのある神社仏閣に訪れてみてはいかがでしょうか!
7月7日は七夕祭り!皆さんは七夕(たなばた)での思い出はありますでしょうか?七夕といえば織姫と彦星の物語ですよね!小さい頃絵本で読んだ方も多いと思います。
馴染みの深い七夕ですが、実は神社との関係も深いのです!多くの神社では七夕祭というものを行っています。今回はその中でも特に七夕と縁が深い神社をご紹介していきます!